Friday, February 22, 2013

ひまわり 5 (完結編)


このお話は、前回の ひまわり 4 (はぐくみ編)の続きです。


はい、ということでお互い2000年の夏に日本に行く事になりました。

私は故郷の長崎に戻り、彼は彼女の待つ大阪へ行きました。

1年振りの帰国ということで、友達に会えること、姉達や親戚に会うのがとても楽しみでワクワクでした!

到着してみると、1年前とは何も変わっていなかったけど、自分の視点が随分と変わっているのに気がついたのです。日本の「あたりまえ」が目につくようになったんですね。


"うわっ、人が多い!"

"うわっ、バスがいつも混んでる!"

"マックのドリンク、ちっちゃ〜!"

"コーヒーの無料おかわりなし〜?"

"暑いのにネクタイとスーツって大変〜。" 

 "爆竹の音が毎晩どっかから聞こえる?" (これ、長崎のことですね〜。)
 

"電車とバス待ちの時間は、気持ち悪いくらいみーんなうつむいて
携帯メッセージ。"


そんな小さなこともだけど、もちろん日本のステキさには、一段と感謝の気持ちが
湧いたものです。

カスタマーサービス!これは、ダントツですねー。
行ったことがある国は、ほんのフランス、イタリア、イギリス、アメリカ、カナダだけだけど、カスタマーサービスを学ぶには、日本が一番の国なんじゃないかって思います。

みんな、お辞儀しあってる。
お友達に手を振りながら、ちょっと首を傾げるのも、きちんとお辞儀をするのも、
なんかこう、キレイ〜。


それから、食べ物!食べ物は、やっぱり日本で育ってるし、こういうシンプルな
ご飯とみそ汁とさんまの定食とか、お好み焼きとか、もうたまりません。



ま、話を元にもどして。

せっかく同じ時期に日本にいるんだから、ということで、彼は彼女を連れて、長崎まで
遊びに来てくれました。もちろん、観光につれて行ってあげて、平和記念公園やグラバー邸、稲佐山からの夜景、そして、精霊流しも見る事ができたんですよ。

夕食も一緒に食べたし、彼らは私のアパートに宿泊して、仲良く帰って行きました。

それから、私は色々と決心しないといけないことがあり、考え事が続き、姪が病気になったため、姉のところに飛んで行き、小さな子供のいる姉家族のお手伝いさんになったり、
もう一人の姉の外泊のお手伝いをしたりしながら、その夏を日本で過ごしました。

最終的に、私はもう一度カナダに戻って、バンクーバーで仕事が出来るように、
ビジネス学校にいって会計のことやなんかを学んで、人生をゼロからやり直してみようと決心をしました。

同じ時期に、彼もカナダにやっぱり帰ろうかと彼なりの決断をしようとしていたのです。というのも、蒸し暑い日本の夏に耐えきれなかったこと、それから、今一緒になろうとしている彼女は、もしかしたら一生を共にする相手ではないのかもしれない、と気づき始めてしまった事。




そして、2000年の秋。



私はバンクーバーへ。ビジネス学校へ行き始め、新しい人生を歩み始めました。

彼は地元のチリワックへ。人生のリセット。


その後も、友達として再会したんです。人生のパートナーがお互いの目の前にいるとはまだ気づかずに。


でも、そうしているうちに、転がり始めたんです。
今度は、一緒に。




ロマンス。





結婚。





出産。









出産。



















で、また出産。









こんな感じで、ひまわりは私に今の幸せをもたらしてくれたんです。




ひまわりさん、ありがとう。そして、私の人生に訪問してくれた方にもありがとう。






ひまわりのシリーズは、ほんとにこれでおしまい。